充填材入り人工芝用融雪システム「スノーターフシステム」

2004/05/19
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充填材入り人工芝用融雪システム
「スノーターフシステム」


 奥アンツーカ株式会社と佐藤工業株式会社は、充填材入り人工芝用の融雪システム「スノーターフシステム」を開発しました。
当システムは、世界初の人工芝融雪制御システムとなります。

 「スノーターフシステム」は、充填材入り人工芝(ロングパイルでゴムチップや砂を充填した人工芝)の基盤(透水性アスコン)内に融雪装置を設け、気象状況に応じた加温を行い、効率的な融雪を可能にしたシステムです。融雪装置の方式は、用途や規模に応じ、温水配管・電熱線いずれの方式にも対応可能です。

 「スノーターフシステム」の特長は、横浜国際総合競技場(現:日産スタジアム)等で実績のある天然芝用の地温自動制御システム「ソルコン」のノウハウを活かした温度コントロールにあります。気温・降雪・地温などのセンサ情報をもとに人工芝の表面を適温管理することで、省エネで効率的な融雪を実現します。
すでに2003-2004年の冬季中、財団法人山形県総合運動都市公園公社の協力を得て、べにばなスポーツパーク(山形県総合運動公園)内で試験体を用いた実証実験を行い、融雪効果を実証しました。
なお、試験体の人工芝部分は東京ドームにも導入されるなど、天然芝感覚の人工芝として注目されている「フィールドターフ」(FIFA(国際サッカー連盟)認証)を利用しています。

 充填材入り人工芝は、冬季においては充填材であるゴムチップや砂が凍結し、本来のクッション性能が満たされない恐れがありますが、「スノーターフシステム」ではその凍結防止効果により、厳冬期においても十分に性能を引き出すことができます。また、「スノーターフシステム」では最適な温度管理を行うため、人工芝に熱劣化は発生致しません。

 今後、奥アンツーカおよび佐藤工業では、融雪可能な高機能人工芝の実現というメリットを生かし、積雪地域の屋外運動施設で冬季にサッカーや野球等がプレイ可能なシステムとして、「スノーターフシステム」の営業展開を行ってまいります。
また、充填材入り人工芝の歩行安全性やすぐれた美観を冬季でも享受できる舗装システムとして、広場や建物屋上などの建設物にも市場の展開を図っていく方針です。


<実証実験の状況>

設置状況

融雪状況
協力:(財)山形県総合運動都市公園公社